スペック表
   
■モデル名 デラックス
■製造年式 1950年代初期
■製造国 英国
   
■ケース材質 ニッケル・クローム無垢
■ケース構成 
3ピース
■ケース外径 31.2mm
   
■文字盤 デュオトーン
■針 スモールセコンド
   
■ムーブメント 15石
■巻上方式 手巻
■チラネジ
■耐震機構
   
■ベルト材質 イタリア製本リザード革
■ベルト幅 16mm
   
■整備履歴 オーバーホール済
■保証期間 3年間(動作保証)



quality guarantee aftercare

1950年代初期英国スミス社製ニッケル・クローム無垢デラックス(デュオトーン) 15石手巻腕時計
3年間動作保証付
SOLD

【 デラックスとは 】

1952年より発売が開始された、スミスの高級機種の中でも最もスミスらしいと言われているシリーズ。1950年代当時としてもトラディッショナルなデザインを持つデラックスは「スミスと言えばデラックス」と言われる由縁。

このモデルについて 】

■ケースについて

1950年代初期(1952〜53)に生産された、このデラックスはニッケル・クローム無垢ケースにデュオトーン文字盤の15石搭載モデルです。スミスがデラックス・シリーズをリリースした最初期モデルであると言えます。

このニッケル・クローム・ケースは小ぶりでシンプルながら、ふくよかなで美しい曲面により構成された、ボリューム感のあるケースです。側面にはヘアライン加工が施され、また、1215譲りの段付き竜頭が個性を感じさせる3ピース式です。外径:31.2mm。

■文字盤について

デュオトーンの濃淡が光の当たり方により反転するメイン・ダイアルは、極めて魅力的です。また、6時の位置にはスモール・セコンド文字盤が付加されており、トラディショナルで味わいのある趣きたを感じさせています。

スモセコの下部に見られるものは、スモセコ文字盤を後から切削加工しているため「6」の文字をも削り出した際の名残です。戦前の懐中時計にも見られる伝統的な製法を取り入れたユニークで味を感じされる部分です。

滑らかな浮彫りの金文字とインデックスは上品で落ち着いた雰囲気を与え、金針と共に温かみのある美しいデザインに仕上がっています。

■ムーブメントについて

ムーブメントは、1215より進化を続けて来た、1950年代のベーシックなCタイプ15石ムーブメントが搭載されており、安定した精度と優れた耐久性を誇ります。


  【 正しく使われてきた道具としての美しい佇まい 】

■ケースについて

ニッケル・クローム・ケースの表面には、僅かな使用キズが見られますが、大切に使い込まれて来た道具としての美しさがあります。

■文字盤について

また、文字盤も経年による色付きなどが見られ、針にも僅かなエイジングがございますが、ヴィンテージ・ウォッチらしい魅力的な佇まいと言えます。

■ムーブメントについて

そして、ムーブメントに関しましては、極めて状態の良いことから、正しい整備をしっかりと受けて来た個体であることが分かります。

また、ビッグベアーの徹底的なメンテナンスにより、工場出荷時の性能を甦らせていますので、デラックスの最初期モデルと言えども、安心して、日常的にご使用いただけます。

レンズ及びイタリア製本リザード革ベルトは、新品が装着されています。















「フラットな地盤に浮彫のインデックスが、
最初期デラックスの魅力」
 
このモデルは、デラックスが初めて世にリリースされた1952年に発売となっただけあり、最初期の特徴のひとつである、フラットな地盤に浮彫の金メッキが施されたインデックスが採用されています。

フラットな地盤のデラックスは、最初期モデルのみに見られるため、このデラックスは、その特徴を存分にお楽しみいただける数少ないモデルであると言えます。

また、デュオトーンの濃淡は、光の当たり方で入れ替わり、その微妙なニュアンスをご堪能いただけます。
 

 
 
「小ぶりながらボリューム感のある曲面が美しい、
端正なニッケル・クローム・ケース」
 
外径31.2mmと小ぶりながら、極めて美しくボリューム感のある曲面を巧みに組み合わせた、端正なニッケル・クローム・ケースは、クローム・メッキとは異なる独特な質感を生み、初期のデラックスへ注いだスミス社の意気込みを感じるところです。

また、バネ棒用の穴が貫通していないラグや、ケース本体の側面にヘアライン仕上げが施されているなど、デザイナーの繊細な心遣いが感じられます。

さらに竜頭のデザインは、1215時代からの伝統を受け継ぐ段付きの凝った造形で、フラッグシップ・モデルに相応しい佇まいを演出していると言えるでしょう。
 
「裏蓋の刻印は、このモデルのアイデンティティーと歴史」
 
ヘアライン仕上げのケース裏面とは対照的に、美しく磨き上げられてSS製裏蓋には、このデラックスのヒストリーの証と言える刻印が施されています。

裏蓋に刻印のあるプレゼンテーション・ウォッチには、ほとんどの場合、金無垢が選ばれますが、このケースはニッケル・クローム製です。1950年代初期、当時のニッケル・クローム製デラックスの価値観がいかに高かったかを物語っています。
 
 
 
「美しい天然ルビーとチラネジとが、
工芸品的な価値観を生む」
 
ムーブメントに使用されているルビーが人工ではなく天然であることは、ヴィンテージウォッチならではの魅力の一つと言えるでしょう。

また、デラックスの場合は、ほぼ1960年を境に振り子のチラネジの有無が切り替わっています。

時計を工業製品として捉えると、品質の安定した人工ルビーや、精度の高いチラネジ無しの振り子に軍配が上がるのでしょうが、このモデルに採用されている天然ルビーとチラネジとは、工芸品的な魅力に溢れています。
 
「イタリア製の本リザード革製ベルトを装着」
 
ベルトはスミス純正ではありませんが、イタリア製の本リザード革製ベルトを装着しています。

型押し加工ではなく、本物のトカゲ革を使用したステッチ入りの上質な製品で、また、バーガンディーの色合いが、この時計と抜群にマッチしています。