スペック表
   
■当店の品番 3417B
■モデル名 RG (PRE.1215)
■製造年式 1940年代
■製造国 英国
   
■ケース材質 SS無垢
■ケース構成 
3ピース
■ケース外径 30.0mm
   
■文字盤 アルミ製ヘアライン加工
■針 スモールセコンド
   
■ムーブメント 15石C-I(カスタマイズ※1)
■巻上方式 手巻
■チラネジ
■耐震機構
   
■ベルト材質 イタリア製本リザード革
■ベルト幅 16mm
   
■整備履歴 オーバーホール済
■保証期間 3年間(動作保証)
   
※1:竜頭系ギア軸受けの欠陥を対策部品へ変更



quality guarantee aftercare

1940年代英国スミス社製SS RG(pre1215) 15石手巻腕時計
3年間保証付
 
SOLD


【 RGとは 】

戦後、ジャガールクルトの技術者であるロバート・レノア氏を招き入れ、スイスの技術を注ぎ込んだ、スミス史上初の英国生産モデルを、一般的には、1215と認識されています。しかし、実のところ1947〜51年に生産されたモデルは、スミス社の公式の呼び名では、RGとして販売されていました。

シンプルで地味な印象のある存在ながら、質実剛健なスミスらしい個性に満ち溢れた最もスミスらしいモデルであるといった外観上のデザインは1215とほぼ同じではありますが、1215という呼び名でスミス社が公式に使い始めたのは1951年以降だったため、それ以前のモデルは戦後最初期モデルであるRGというシリーズであったと言うのが正しい解釈なのです。

【 英国製品としての、スミスらしさの根源はこのモデルに 】

戦後間もなく、スミス社は英国チェルトナムに自社工場を設立し、英国生産の高品質腕時計をリリースしました。それが、このRGシリーズであり、1947年に発売が開始され、1951年頃まで生産されていた、このRGシリーズには計り知れないスミス社の情熱と技術力、そして、英国らしいデザイン美学が集約されています。

■ケースについて

ケースには、デニソン社製のフル・ステンレス・スチール、3ピース・ケースが使用されています。

小ぶりながら、とても繊細で美しい曲面により構成された、英国の名門ケースメーカー、デニソン社ならではの極めて品質の高いケースです。外径:30.0mm。


■文字盤について

文字盤はフラットなアルミ製で表面にはヘアライン加工が施され、スモセコ文字盤は、切削加工により、一段掘り下げられています。

またアラビア数字のインデックスやSMITHSのロゴなどは、全てブラックのペイントでプリントされています。





  ■ムーブメントについて

メカニズムはスモールセコンド専用設計の15石ムーブメントが搭載され、1940年代当時の水準と致しましては、優れた精度とを保っています。

また、ニッケル・メッキのムーブメント表面には、美しいコート・ド・ジュネーブ装飾が施されており、当時のスミス社の意気込みを感じさせます。


【 ビッグベアーがアップグレードしたRGモデル 】

■ケースについて

3ピースのSSケースは、左下のラグの裏側に線キズが見られますが、それ以外は浅い使用キズや磨きキズのみで、極めて美しい状態を保っています。

また、竜頭はオリジナルが付属しており、僅かな使用キズが見られますが、極めて良好なオリジナル・コンディションと言えます。

■文字盤について

文字盤にはドット状のくすみが、また、4時付近には微かな歪などのエイジングが見られますが、1940年代のモデルと致しましては、とても良い状態と言えます。

■ムーブメントについて

RGシリーズのムーブメントは、竜頭系のギアの軸に耐久性の問題を抱えており、使用期間が5年を越えるとギアの回転にガタつきが出始め、使用を続けると、そのギアだけではなく、前後のギアにまで偏摩耗が生じてきます。

今回は、ビッグベアーにて、この欠陥部品を、1215中期の対策部品に交換することで、問題を解決し、さらに、徹底的な分解整備を行い、工場出荷時の精度と、それ以上の信頼性とに仕上げました。ドイツ製レンズ及び、イタリア製本リザード革ベルトは、新品が装着されています。












「引き算のデザイン美学が、真の美しさを生む」
 
フラットな文字盤、プリントのインデックス、そして、掘り下げられたスモセコ・ダイアル。これらは全てケースを薄く作るための設計思想に裏付けられています。

そんな、引き算のデザイン美学は、このRGモデルに息づいており、小型化を突き詰めたことで、利便性と技術力とが、高い次元でのバランスし、真の美しさを生み出しています。
 

 
 
「美しさを極めた秀逸なデニスチール・ケース」
 
1940年代に見られる腕時計におけるミニマム至上主義の理念を貫いた外径30mmというサイズ感と、限界点を極めた薄型設計とを基礎とした、秀逸なデザインのデニスチール・ケースは、全てが驚くほどに滑らかな曲面で構成されています。

3ピースがSS製である、このデニソン社製デニスチール・ケースはサイド・ビューを眺めた際の色の変化がなく、また、各パーツの繊細な造形から、秀逸な精密機械であることが視覚的にも伝わるデザインであると言えるでしょう。
 
「薄型の裏蓋が全体のデザインを引き締める」
 
腕時計においては、見逃されがちな裏蓋のデザイン性ですが、このRGモデルにおいては、1960年代のスリムラインを彷彿とさせる薄型ケースのデザインを引き締める役割を担っています。

中央部の盛り上がりを最小限に抑え、フラットで、とても薄い裏蓋は、3ピース全体の美しく良好なバランスになくてはならない造形であると言えます。
 
 
 
「初のスミス自社製ムーブメントが
1215という名称の由来」
 
厳密に言うと、このモデルがリリースされた1947年には、スミスの紳士用腕時計にはシリーズ名はなく、このモデルであれば「6RG」という機種ナンバーで呼ばれていました。

その後1951年頃から、このシリーズに搭載されてたムーブメントの直径が、サイズを表す単位で、12リーニュ(LIGNE)であり、また、15石であることから、このシリーズを1215(トゥエルブ・フィフティーン)と名づけることとなったのです。
 
「初期モノが抱える問題点をビッグベアーが解決」
 
機械ものの初期モデルには付き物であると言える問題点は、スミスのRGや1215も抱えていました。それは、動力ゼンマイ巻上系ギアの軸の材質にありました。

そんな問題を抱えるRGと1215ですが、1215の中期モデルからは改良が加えられ、ギアの問題を解決しています。

この個体は、初期モデルであるため問題をかけておりましたが、ビッグベアーにて、部品を対策後の1215の中期モデルのものに交換していますので、耐久性の問題はクリアしています。安心してご使用いただけます。

詳しくはブログをご覧下さい。
 
 
 
「イタリア製、本リザード皮革のベルトを新品装着」
 
このRGモデルには、入荷時、ベルトは装着せれておらず、現代の製品ではございますが、質感、色合い共に相性の素晴らしいイタリア製、本リザード皮革のベルトを新品装着致しております。