【 デラックスとは 】
1952年より発売が開始された、スミスの高級機種の中でも最もスミスらしいと言われているシリーズ。1950年代当時としてもトラディッショナルなデザインを持つデラックスは「スミスと言えばデラックス」と言われる由縁。
【 このモデルについて:キャラメル・パターンの文字盤が魅力 】
1950年代中期に生産された、このデラックスはクロームメッキ・ケースにキャラメル・パターン文字盤のデッドストック15石搭載モデルです。
■ケースについて
クロームメッキ・ケースは一見するとベゼル別体型の3ピース式に思えますが、巧みなキャスティング技術を駆使した2ピース式です。外径:32.2mm。
■文字盤について
ユニークなキャラメル・パターンが温もりある印象のメイン・ダイアルには、シャープなエッジの浮彫アラビア数字のインデックスが際立ち、とても魅力的文字盤デザインと言えます。また、6時の位置にはスモール・セコンド文字盤が付加されており、トラディショナルで味わいのある趣きを感じさせています。
スモセコの下部に見られるのは、スモセコ文字盤を後から切削加工しているため「6」の文字を削り出した際の名残です。戦前の懐中時計にも見られる伝統的な製法を取り入れたユニークで味を感じされる部分です。
■ムーブメントについて
ムーブメントは、1950年代のベーシックなCタイプ15石ムーブメントが搭載されているモデルですが、錆により徹底的な部品交換を行っても修復が難しい状態でした。
そこで、1960年代のショックプルーフ付デッドストックのスミス純正Cタイプ・ムーブメントに載せ替えているため、本来の性能よりも精度や耐衝撃性が向上しています。 |
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【 コンディション:正しく使われてきた道具としての美しい佇まい 】
クロームメッキの擦れや、文字盤の日焼けによる色づきなどはありますが、全体に、とても好ましいヴィンテージ・ウォッチらしい佇まいで、長年、大切に使ってきたような風合いがあります。
■ケースについて
クロームメッキ・ケースの表面には、僅かな使用キズやラグのエッジ部分などにメッキの擦れが見られますが、大切に使い込まれて来た道具としての美しさがあります。
レンズと竜頭、そして、リザード型押し本革ベルトは、新品(現行品)が装着されています。
■文字盤について
また、文字盤も経年による微かなエイジングが見られ、針にも僅かなエイジングがございますが、概ね美しい状態を保った、ヴィンテージ・ウォッチらしい魅力的な佇まいと言えます。
■ムーブメントについて
極めて貴重な、1960年代に生産されたデッドストックのスミス純正Cタイプムーブメントに載せ替えられています。
また、ビッグベアーの徹底的なメンテナンスにより、工場出荷時の性能を甦らせていますので、1950年代の性能を遥かに上回る精度や耐衝撃性を手に入れています。
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