1953年に英国の企業が勤続27年の社員へ贈った金時計。 名門デニソン社製の9金無垢ケースを採用。前身である1215モデルの仕様を受け継いだ、初期物ならではの魅力を感じることができるデラックス。
~初期物ならではのデザイン~ 「シンプルかつ優雅なデラックスらしい文字盤」
ゴールドで統一された浮彫のアラビア数字と3針は金時計としての魅力を引き立て、王冠付きのSMITHS DE LUXEのロゴとともにシンプルかつ優雅なデラックスのデザインを味わうことができます。 細身でストレートなデザインの長短針は前身である1215モデルに多く採用されていたもの。初期物のデラックスならではの仕様と言えます。
スミスの全盛期であった50〜60年代には、電池式の時計は普及していませんでした。そのため、スミスのほとんどが手巻の機械式腕時計でした。 オーナーの指の力で、竜頭を回し、幾つかのギアを経てゼンマイを巻き上げて、蓄積された力が動力となり一秒を生み出し24時間以上動作するという、その仕組みには、正確な時間はスマホがあれば知ることができる今だからこそ、愛おしさを感じることができるのでしょう。 詳しくはこちらから
ラグの側面のスプリングバー(ベルト固定用の金具)を固定する穴が貫通していない、凝った仕様。これはデラックスの前進である1215のハイグレードモデルに使用されていたデニソン社製ケースと同様であり、初期物ならではの特徴と言えます。 シャープなラグと9金無垢ならではのなめらかな質感を活かした曲線美。名門デニソン社のデザインセンスを堪能することのできるケースです。
美しいエンジンターンド加工が施された裏蓋の内側には、製造年を表すホールマークと共に、デニソン社製の証であるロゴが刻印されており、1951年製造であることがわかります。 このデニソンケースは1215時代である1951年に製造されたものですが、社員へプレゼントされた年は、裏蓋に1953年と刻印されています。 スミス社は1940年代から同型のデニソンケースを使用しており、この1953年デラックスには1951年製造のケースを使用しています。そのため、裏蓋の表記とホールマークの年号にずれが生じております。
金無垢ケースの裏蓋にはこの時計が英国の企業が1953年に勤続27年の社員へ贈られたことを示す刻印が美しく刻み込まれています。
戦前からの伝統を受け継ぐチラネジや表面のフロステッド・ギルト加工は、このムーブメントの美しさを象徴していると言えるでしょう。 工具キズなどの極めて少ない状態を保ち、精度も新品時に匹敵します。 スミスのアキレス腱であるボルトスプリングを始め、消耗の見られるスプリング類の新品交換を行っています。 精度の高さや、耐震装置付きの信頼性に加わり、整備性と美しさも手に入れた、この15石は、製造後50年以上が経過しているにも関わらず、ビッグベアーの専門店としての技術が惜しみなく注ぎ込まれ、スミスの工場出荷時と同等の動作と、それ以上の信頼性を発揮いたします。
現代の製品ではありますが、リザードの本革ベルトが付属します。
「スミスの欠陥を克服したビッグベアー」
スミスの高級時計であった、デラックスやアストラルのほとんどに使用されているムーヴメントには、致命的な欠陥部品がありました。 それは竜頭の抜き差しの節度を保つボルトスプリングの耐久性であり、下の写真のように、折れた状態で使い続けると、他の多くのギアにまで損傷が及ぶことになります。 ビッグベアーでは15年以上前にそのことに気づき、国内の時計部品メーカーと共同開発して、耐久性に問題のない対策部品を製作し、該当モデルの部品交換を行っております。
お届けの際には、ウォッチギャラリー・ビッグベアーの保証書と、スミスの魅力や歴史を解説した、当店特製のインフォメーション・カードを同封させていただいております。 ビッグベアーの3年間動作保証について、詳しくはこちら
1952年より発売が開始された、スミスの高級機種の中でも最もスミスらしいと言われているシリーズ。 1950年代当時も、トラディッショナルだったデラックスのデザインが、「スミスと言えばデラックス」である由縁。