「パール調の三次曲面にフィットした、
個性溢れるローマン・インデックス」 |
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このアストラルの最も特徴的なデザインと言えるのが、幾何形体にデフォルメされたローマ数字のインデックスと言えるでしょう。
後期のアストラルらしいパール調の盤面は、インデックスが配置される外周部分が優雅に湾曲しており、その三次曲面に、個性的なローマン・インデックスが巧みな造形に施されています。 |
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「ソリッドなレッドアローが存在感を増す」
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スミスのセンターセコンド・モデルには、キャンディー塗装のレッドアローが施された秒針が多く使用されています。しかし、このモデルの場合は透明感のあるクリアー塗装ではなく、ソリッド・レッドが採用され、その存在感を際立たせています。
この秒針のデザインには、長年使用してきたスミス伝統のスタイルを改めることで、新しさと共にスミス社の新たな主張が感じられます。そこには、潔さ、誇り、そして、新たなステージへの飛躍を志したスミス社の意気込みが内在されていたに違いありません。
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「風格を感じさせるエッジの効いた金無垢ケース」 |
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流麗な曲面を持つ文字盤とは対照的に、このアストラルの金無垢ケースは、鋭いエッジを効かせたシャープなデザインで、その造形はギリシャ彫刻を思わせ、ローマン・インデックスとの調和が風格を感じさせます。
しかし、そこには古めかしさは微塵もなく、モダンで洗練されたアストラルのコンセプトを貫いています。さらに、極上のミント・コンディションであることが、この時計の魅力を際立たせています。 |
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「17石ムーブメントの厚みを、
巧みなデザインでカバー」 |
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センターセコンド・ムーブメントはベーシックなスモセコ用のそれに、ギアを加えてセンターに秒針を移動した複雑な構造となっています。そのため中心部はスモセコよりも厚みが増してしまいます。
その厚みを巧みなデザインでカバーした上に、極めて魅力的にしているのが、このアストラルの本体と一体式の裏蓋です。デメリットを、見事にメリットに変えたグッド・デザインと言えるでしょう。 |
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「機能美と言えるオリジナルの竜頭はアクセントに」 |
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操作性と巻心地に、とても優れた純正の竜頭は、このアストラルに調和し、なおかつ、アクセントとしての役割を担っています。目立たせないように小型化するのではなく、あえて機能的に大型化した逆転の発想と言えるでしょう。
熟成の域に達したアストラル・ムーブメントと共にある、この造形美には完成度の高さを感じずにはいられないことでしょう。正に究極のアストラルと言える1本です。 |
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「100%スミス社製の最終完成形がここに」 |
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裏蓋の内側には、裏蓋の複雑なデザインを裏付ける造形と、幾つもの刻印とが施されています。SCWはスミス・クロック&ウォッチ・カンパニーの略でこの時計が100%スミス社製であることを物語っています。
ロンドンの"q"というホールマークからは1971年製造であることが解読でき、1851年創業の極めて長い歴史を持つ、スミス社の時計における末期モデルであることが分かります。 |
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「シンプルなラインが幾重にも連なる奥深い造形美」
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竜頭側の側面とは、大きく印象が異なる9時サイドの造形には、レンズから始まるシンプルなラインの重なりが作り出す奥深く独特な世界観を見て取ることが出来ます。
そのデザインは、単なる造形美を作り上げているに留まらず、装着時には見事にその厚みを消し去ってしまうスリムラインのサイドビューを生んでいるのです。
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「熟成され、完成の域にに達した
アストラル・ムーブメント」
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ショックプルーフ機構や、チラネジのない工作精度に優れた振り子などはもちろんのこと、ほぼ全ての部品に手が入り精度と耐久性が格段に向上した、このムーブメントは、スミスの完成形と呼ぶに相応しいいキャリバーと言えます。
残念ながら、この後、日本製のクウォーツ・デジタル革命により、スミス社は経営難に陥り、安価なスイス製ムーブメントに頼る時代を迎えます。つまり、スミスとしては、最後の英国製高品質ムーブメント搭載モデルと言えます。 |
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「アストラルのサイズ感に合わせた17mmベルト」
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1960年代半ばまでのスミス社製メンズ腕時計のベルト・サイズは、ほぼ2種類で、16mmと18mmでした。その後、サイズ・アップしたアストラルの末期モデルが登場し、そのサイズ感に合わせ17mmのベルトが主流となったのです。
このアストラルにも17mmが使われており、サイズのバランスが最適化されています。
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