品番: 3618B 1950年代 英国スミス社製 J.W.ベンソン クロームプレーテッド・ケース 16石手巻腕時計
「光を受けることで濃淡が反転する デュオトーン文字盤」
ゴールドプレーテッドで統一されたインデックスと3針、そしてデュオトーン文字盤は2種類の表面処理が施されており、光の当たり方によって、その濃淡が変化し、様々な表情を見せます。 スミス・デラックスにも見られる仕様ですが、このモデルはJ.W.ベンソンの繊細なロゴが入ることで、独自のエレガントな雰囲気を味わうことができます。
スミスの全盛期であった50~60年代には、電池式の時計は普及していませんでした。そのため、スミスのほとんどが手巻の機械式腕時計でした。 オーナーの指の力で、竜頭を回し、幾つかのギアを経てゼンマイを巻き上げて、蓄積された力が動力となり一秒を生み出し24時間以上動作するという、その仕組みには、正確な時間はスマホがあれば知ることができる今だからこそ、愛おしさを感じることができるのでしょう。 詳しくはこちらから
バネ棒を使わず、ラグに直接取り付けられたシャフトにベルトを通す方式のBWC社製クロームプレーテッド・ケース(SS製裏蓋)。 このデザインのケースは、スミスではミリタリーのみに採用されている珍しい仕様です。
このベンソンに搭載されているムーブメントは16石です。この16という数字は、軸受けなどに使用されているルビーの数を表しています。 主な軸受けに使用されているルビーは、スチール製の軸をしっかりと受け止め、摩耗を防ぐという機能だけでなく、見た目の美しさにも貢献していることがお分かりいただけるでしょう。 デラックスのスモセコでは、15石が標準ですが、ベンソンの場合は1石増やし、より確かな耐久性と美しさが与えられています。 さらに、プレートの表面にはベンソンのロゴが美しく刻み込まれ、ここにもベンソン社の美意識への拘りを感じることが出来ます。
現代の製品ではありますが、新品のナイロン製NATOタイプベルトが付属します。
「スミスの欠陥を克服したビッグベアー」
スミスの高級時計であった、デラックスやアストラルのほとんどに使用されているムーヴメントには、致命的な欠陥部品がありました。 それは竜頭の抜き差しの節度を保つボルトスプリングの耐久性であり、下の写真のように、折れた状態で使い続けると、他の多くのギアにまで損傷が及ぶことになります。 ビッグベアーでは15年以上前にそのことに気づき、国内の時計部品メーカーと共同開発して、耐久性に問題のない対策部品を製作し、該当モデルの部品交換を行っております。
お届けの際には、ウォッチギャラリー・ビッグベアーの保証書と、スミスの魅力や歴史を解説した、当店特製のインフォメーション・カードを同封させていただいております。 ビッグベアーの3年間動作保証について、詳しくはこちら
J. W. Benson (ジェームス・ウィリアム・ベンソン) は1840年代創業のロンドンは オールド・ボンド・ストリートに、そして、晩年はラドゥゲイト・ヒルにショールームを構えていた老舗ジュエラーです。 惜しくも1985年頃に店を閉めていますが、彼の白洲次郎氏が愛用していたこともあり、 著名な実業家や政治家にも、その愛好家が多いことで知られています。 ベンソン社の時計は主にスイスで生産されていましたが、 英国市場のほとんどの製品はチェルトナムに工場を持つスミス社により手がけられていました。 近年では純英国製のベンソンとしてスミス社のモデルが注目されています。