光の当たり方で濃淡が反転するデュオトーン文字盤は、腕に装着した際の微妙な角度によって様々な移りゆく表情を楽しめます。

また、長年にわたり正しく使われて来たことによる文字盤や針などに現れたエイジングは、ヴィンテージ・ウォッチならではの美しい佇まいを堪能できます。

英国デニソン社製のこのケースは、真鍮にクローム・プレーテッド加工が施された1950年代の代表格と言える材質です。

そのため、使用によるケース表面の摩耗により、ベースメタルのSSが薄っすらと現れ唯一無二の極めて魅力的な表情を楽しむことが出来ます。

スミスの全盛期であった50〜60年代には、電池式の時計は普及していませんでした。そのため、スミスのほとんどが手巻の機械式腕時計でした。

オーナーの指の力で、竜頭を回し、幾つかのギアを経てゼンマイを巻き上げて、蓄積された力が動力となり一秒を生み出し24時間以上動作するという、その仕組みには、正確な時間はスマホがあれば知ることができる今だからこそ、愛おしさを感じることができるのでしょう。

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 1950年代前期の15石の振り子には、ショックプルーフ機構は付属いたしませんが、戦前からの伝統を受け継ぐチラネジが装備されており、表面のフロステッド・ギルト加工と共に、このムーブメントの美しさを象徴していると言えるでしょう。

工具キズなどがほとんど無いムーブメントの美しさからも、このデラックスが優れた時計師によりメンテナンスされてきたことが分かります。

時計を本来の状態に保つために行われるオーバーホール。しかし、オーバーホールを行うことで避けられないのが、ケース・オープナーやスクリュー・ドライバーなどの工具キズ。

このムーブメントには、何度かのオーバーホールを行われて来た履歴がありますが、極めて美しい外観を保っており、一流の時計師により長年管理させていたことが分かります。

このデラックスには革ベルトではなく軍用の時計などに使用されるNATOベルトのデッドストック品が装着されています。

現代の製品には無いマットな質感と控えめながらしっかりと主張するグリーン・カラーのベルトは、このデラックスの雰囲気と見事に調和しています。

スミスの高級時計であった、デラックスやアストラルのほとんどに使用されているムーヴメントには、致命的な欠陥部品がありました。

それは竜頭の抜き差しの節度を保つボルトスプリングの耐久性であり、下の写真のように、折れた状態で使い続けると、他の多くのギアにまで損傷が及ぶことになります。

ビッグベアーでは15年以上前にそのことに気づき、国内の時計部品メーカーと共同開発して、耐久性に問題のない対策部品を製作し、該当モデルの部品交換を行っております。

ご購入の際には、3年間の動作保証書と、スミスの情報が満載のインフォメーションカードが一緒に届きます。3年間の動作保証は、ヴィンテージといえども妥協を許さないウォッチギャラリー・ビッグベアーの徹底的な整備の証です。

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